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2021年12月20日の記事は以下のとおりです。

大メディアは権力の手先である(1)

小沢一郎議員を支援する会 

代表世話人 伊 東   章

 

1、中国の女子プロテニス選手彭帥の言動をめぐってマスメディアが一斉に騒ぎ立てている。

これに先立ってアメリカの大統領やメディア、アムネステイなどが彭帥をめぐって中国の人権侵害を弾劾している。

そのきっかけは、彭帥選手が、かつて中国政府の高官(張高麗副総理)と不倫関係にあったことを自身のブログで告白した後、公けの場に顔を現わさなくなったことである。

アメリカや各国のメディアは、中国の政府筋が都合の悪いことを隠すために、彭帥を拉致、監禁しているのではないか、とし、これが重大な人権侵害である、と言っているらしい。

なる程、全体主義中国であれば、政府に都合の悪いことにフタをするために、発言者の口封じをすることは十分に有り得ることだろう。

しかし、この問題が、すべての大メディアが一斉にニュースで取り上げる程重大な問題なのであろうか。

そもそもは、彭帥選手が国のエリートである副総理と不倫関係に陥り、それが何かの都合で破綻した後、その問題をブログで愚痴ったというだけの事件である。

自身の不倫問題を堂々とブログで公表すること自体恥知らずな所業と言うべきであるが、このような所業が中国々内で、どのような処遇を受けるかは、本人が十分理解していると言うべきである。

ましてや、彭帥は、中国と言う国家に育てて貰ったプロスポーツ選手であれば、それが国のメンツをキズつけるような言動をすれば、それなりのペナルティーを与えられても止むを得ないとも言える。

いずれにしろ、この程度の問題を大げさに報道し、今さら中国がとてつもない人権侵害をしているという西側、特に日本のマスメディアの報道ぶりは異常と言うほかない。

これによって国民の嫌中感情を煽ることが目的としか思えない。

2、そもそも、アメリカや日本のメディアが、この程度の問題で中国の人権問題を云々する資格があるのだろうか。

アメリカは、殆ど理由もなくイラクやアフガニスタンを侵略し、両国の政治、社会をメチャクチャにしたまま放り投げ、それに対する謝罪も反省も全くしていない。

女性問題で限っても、2015年にTBSテレビのワシントン支局長の山口敬之にレイプをされたジャーナリストの伊藤詩織さん事件について、帰国時空港で逮捕状が執行される直前に安倍総理のツルの一声で逮捕、立件が見送られた事件、2021年3月に名古屋入管事務所で、事実上虐殺されたスリランカのウィシュマさん事件等々、日本には数多くの人権侵害事件が惹起されている。

こうした人権問題に、日本のメディアは真剣にとり組んできたのであろうか。

  どちらかと言えば、日本のメディアは、こうした人権侵害に対しては、むしろ権力寄りの姿勢を崩していない、というのが実態である。

ここ数年続いているミャンマーの軍事政権による弾圧の問題についても、日本の

メディアは明確な反軍事政権の立場をとっていない。

それはつまり、ミャンマーの軍政と深いつながりを持つ日本政府、日本企業の姿勢と軌を一にしているということである。

WTOを初め、北京のオリンピック、テニス大会をボイコットする動きが栄んで、日本のメディアもこれに無差別に同調している。

では、日本における数々の人権侵害を理由に、日本でのオリンピック開催中止を、メディアが主張したであろうか。

結局のところ、メディアの姿勢は、現政権の姿勢、政策に追随しているだけである。

中国のプロテニスプレイヤーをめぐる、メディアの非難合戦は、要するに、日本における嫌中嫌韓感情に便乗したものであり、何の普遍性もない。

要するにメディアというのは、単なる権力の手先に過ぎない、と言うことである。



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