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2022年01月12日の記事は以下のとおりです。

大メディアは権力の手先である(2)

小沢一郎議員を支援する会 

代表世話人 伊 東   章

 

「メディアの中立性とは何か?」

 

1、わが国のテレビ、ラジオは放送法によって規制されている。

放送法では、放送の目的を、日本の健全な民主主義の発達に資するために、不偏不党の立場で表現の自由を確保するものとしている。

憲法第76条では、「すべて司法権は裁判所に属し、裁判官はすべて良心に従って独立して職権を行ない、憲法と法律にのみ拘束される」として、司法権、裁判官の独立を謳っている。

どちらも、日本の民主主義を支えるべき制度として極めて立派な位置づけをされている。

ところが、その実体は、どちらも本来の存在目的とはかけ離れて日本の民主主義を破壊する役目を担っているという点で極めて酷似している。

2、そもそも、日本のメディアを牛耳る日本放送協会(NHK)の経営委員と裁判官の任命権は事実上、内閣総理大臣が握っているということである。

NHKの経営委員は、国会の両議員の同意の上で内閣総理大臣が任命し(放送法第31条)、最高裁の裁判官は内閣が任命する(憲法第79条)。

最高裁長官は、内閣の指名に基いて天皇が任命することになっている(憲法第6条)が、天皇の任命権は儀礼的なものであるから、実質は内閣が任命しているに等しい。

そして、言うまでもなく、内閣、内閣総理大臣というのは、時の権力を保持している多数党(与党)によって選出されるのであるから、つまるところ、NHKの経営委員も裁判官も、時の権力党(与党)によって任命されていることになる。

もはや、この時点でNHKの経営委員や裁判官は中立でも不偏不党でもないのである。

要するに、NHKの経営委員も裁判官も、時の権力によって選別され、任命されたものである以上、任命された段階で最早中立性は失なわれているのである。

このような制度上の有り方を全く無視してメディアの中立とか裁判官の中立性とかを論ずることは全く無意味なことである。

3、NHKは、一種の国営放送であることから時々の国の支配者に利用されることは

十分理解できるが、では民間放送についてはどうなのか。

民間のメディアも一応放送法による規制を受けているから、表向きは不偏不覚、放送の自由、独立が義務づけられている。

しかし、そもそも民放の経営は、基本的に民間企業、特に資金力を有する大企業に依存している。

そして、大企業というのは現在の政権を経済的に支える部隊である。

言わば民放は、時の政治権力を支える大企業に、その経営を依存しているのである。

そのような民放が、正しい意味での放送の中立、公正、不偏不党を貫けるとは到底考え難い。

戦後の間もない時期は、企業、メディアも今程発展していなかった上、労働運動、社会運動が隆盛を極めていたため、メディアの偏向というものが見えなかったものと思われる。

もちろん、メディアは情報を流布するのが役割なので、政治、経済、労働、社会の各問題について大きな出来事があれば率先して報道するのは当然だ。

しかし、スポンサー及びそれと連なる権力に不利益な報道は、可能な限り抑制するという最後の一線は絶対に譲らない。

メディアが一体誰の為に存在するのかを考えれば、そもそもメディアに対して期待を抱くこと自体が大きな誤りなのである。

私達としては、(例えば)日刊ゲンダイなどのように私達にとって有益な情報を提供してくれるメディアを育て、発展させることによって巨大な権力、大企業に対抗するしかない。

 

 

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