事前のご案内をしておりましたが,11月3日(水)午後4時からネット放送局「ニコニコ生放送」「小沢一郎ネット会見~みなさんの質問にすべて 答えます!」に小沢一郎元民主党代表が出演されました。
小沢氏は90分にわたって下記の4名のゲストと視聴者からのメールによる様々な質問に歯切れよく答えておられ、代表選以来の元気な姿に安心しまし た。
角谷浩一 ジャーナリスト (司会)
神保哲生 ジャーナリスト
江川紹子 ジャーナリスト
小菅信子 山梨学院大学教授
まだ見ていない方は下記のURLで見れますのでぜひご覧ください。ただし事前の会員登録が必要です。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv31110371
この番組のライブ中継を視聴した人は約14万人、その後録画を視聴した人が約6万人計約20万人が視聴しています。
日本の総人口1億2770万人ですでの613人に一人が見たことになり画期的な注目度です。
今回の番組は大手マスコミにも取材が開放されていて彼らはスタジオ内で取材していましたが、翌日彼らが報じたのは「小沢一郎氏国会での説明拒否を ネット番組で明言」のみです。
小沢氏が語った「自立と共生」の国家ビジョンや日本の民主主義確立のための方策など一番重要なことは一切報道していません。
大手マスコミのこのような「取材はするが報道せず」あるいは「取材はするが報道は偏向」の態度はもはや許されないでしょう。
「国民の知る権利」を保障するのはもはや権力に取り込まれ特権を享受し「大本営発表」報道を垂れ流す大手マスコミではなく、なんの生活保証もなく自己犠牲的に活躍している田中龍作氏や岩上安身氏や林正克氏や上杉隆氏などの「本来のジャーナリズスト」だということがはっきりわかります。
フリージャーナリストの田中龍作氏が昨日付けのブログに取材記事をアップされましたので以下に全文転載させていただきます。
(転載はじめ)
▼ 小沢氏緊急ネット会見 視聴者が質問をぶつけた 田中龍作氏
2010年11月03日 田中龍作ジャーナル
http://tanakaryusaku.seesaa.net/
記者会見では仏頂面で最低限のことしか語らない小沢氏だが、インターネット中継では90分に渡って縦横無尽に語った。
(3日、ニコニコ動画スタジオ=東京・麹町=。写真:筆者撮影)
国会招致に応じるのか、応じないのか。世の注目を集める小沢一郎・元民主党代表が久々に公の場に姿を現した。3日、インターネット生中継でお なじみの『ニコニコ動画』の討論番組に出演し、視聴者(ネットユーザー)の質問に答えた。
質問は番組放送中メールで寄せられた。のっけから胸元に剛速球が投げ込まれた―
問い:『ニコニコ動画』に出るより国会(政倫審、証人喚問)に出る方が先ではないか?
小沢:一年余に渡る検察の強制捜査の結果、不正はないということで不起訴になった。ただ検察審査会が「法廷で明らかにすべきだ」という議決を出した。
もう裁判手続きに入っている。司法府で取り上げていることを立法府が色々議論するのは3権分立の精神にもとる。政倫審や証人喚問は基本的に秘密 会だが、裁判はすべて公開。
『ニコニコ動画』はすべてオープン。視聴者も質問できるし、僕も意見を言える。
問い:岡田幹事長から「政倫審か証人喚問に出てください」と言われたらどうするか?
小沢:岡田君一人で決めることではない。問題を明らかにするには裁判が一番いい。
問い:岡田幹事長と『ニコ動』で対談してはどうか?
小沢:民主党のなかで対立しているように見られる恐れがある。
小沢氏は政倫審、証人喚問への出席について、これまで新聞・テレビで伝えられているように拒否する姿勢を示した。
番組後半は与党経験が長い小沢氏ならではの識見が披露された―
問い:日中関係をどう見ているか?
小沢:僕が政府の責任者だったら船長を釈放しない。中国に対しても、ロシアに対しても日本政府の主張をはっきりしなければいけない。僕は中国首脳 に「何千年の歴史の中で尖閣諸島は中国の領土になったことは一度もない。あれは琉球王朝の領土だった」とはっきり言った。筋論を通せば中国は何も言わない。
ゴルバチョフにも「日本は一度もソ連とは交戦していない。お前のところが日ソ不可侵条約を破って勝手に攻め込んできたんじゃないか」と言ってやっ た。ゴルバチョフは何も言わなかった。
問い:TPP、FTAは推進すべきか?
小沢:僕はTPP推進論者。自由貿易で一番特をするのは日本。ただ農業だけじゃなく金融も何もかも対象に入る。セーフティーネットを設けずに無防 備に開けたら皆やられる。
問い:雇用はどうすればよいか?
小沢:雇用のシステムができていない。小泉政権で(労働法律を改悪し簡単に解雇できるようにしたため)雇用がガタガタになった。大企業ほど酷い。
財政均衡を重視しがちだが、必要な時は赤字国債を発行することになっても積極的な経済政策を取った方がいい。
問い:なぜ民主党は政権交代を託した国民の期待に応えきれていないのか?
小沢:とにかく無駄が多い。財務省の言う通りにして「一律一割削減」なんてやってたら無駄なんてなくならない。
政治家が腹を決めて「俺が責任を取るから」と役人にリーダーシップを示さないから、役人が動かない。政治不信が募りどの政党も国民の信任を得なく なったりすると
極右・極左が台頭したりする。
小沢氏は予定の1時間を30分もオーバーして語った。記者会見では仏頂面で必要最低限のことしか話さない小沢氏の意外な一面がのぞいた。
「政局の人」のイメージが付きまといがちだが、国家はどうあるべきかを知り抜いている。説明も分かりやすい。インターネット生中継の普及があと 2年早かったら、ここまで日本の政治は混乱していなかっただろう。
(転載終わり)
(終わり)