本日(12月28日)午後2時より衆議院第一議員会館で小沢一郎氏が記者会見を開き政治倫理審査会への出席を表明しました。
以下は記者会見で配布された声明文です。
挙党一致で「国民の生活が第一」の政治を実現するために
私はこれまで、菅代表及び岡田幹事長から、自発的に政治倫理審査会へ出席するよう要請を受けて参りました。
それに対し、私は、政治資金に関する問題はすでに具体的な司法手続きに入っており、三権分立や基本的人権の尊重という憲法上の原理原則からいえば、立法府の機関である政倫審に出席する合理的な理由はない、ただ、私が政倫審に出ることで、国会運営が円滑に進められ、あるいは、選挙戦においても国民の皆様の支持を取り戻すことができるということであれば、政倫審に出席することもやぶさかでないと、繰り返し表明して参りました。
そうした中で、先般、民主党の最大の支持母体である連合から、挙党一致の体制で難局を乗り越えるよう、強い要請を受けました。
また、国民の皆様、同士の皆様にも、多大なご心配をおかけしていることを、大変申し訳なく思っております。
これらのことを総合的に考え、私は政治家の判断として、来年の常会において、政倫審に自ら出席することを決意致しました。
具体的に申し上げます。
第一点目として、常会において私が政倫審に出席しなければ国会審議が開始されないという場合、すなわち、私が出席することにより、予算案の審議をはじめ、国会の審議が円滑に進められるということであれば、常会の冒頭にも出席し、説明したいと思います。
第二点目は、私が政倫審に出席するかどうかということが、国会審議を開始するための主たる条件ではないということであれば、国民の生活に最も関連の深い予算案の審議に全力で取り組み、その一日も早い成立を図らなければなりません。
したがって、私はこの場合には、予算成立の後に出席したいと考えております。
平成22年12月28日
衆議院議員 小沢一郎
記者会見の模様は以下のURLで中継録画が見れます。
http://www.ustream.tv/recorded/11681053
(終わり)
熱烈な自民党支持者 2010年12月29日(水)22時04分
民主党内の親小沢派と反小沢派の熾烈な内部抗争について、原口前総務大臣が「組織を分裂させ相互に激しく罵り合あわせるのが敵の最高の戦略だ」と喝破していた。確かに反小沢派の渡部恒三らの小沢一郎に対する罵りは凄まじい。
まともな人間から見れば、彼らの人格を疑いたくなるが、原口前大臣の言葉を借りれば、どうやらこれには裏がありそうだ。ここからは私の推測だが、皆さんは野中弘務という策士をご存知だろうか。恐らく彼は自民党の重鎮から頼まれて、民主党の分裂工作に走っているのではないだろうか。
まず彼が取り込んだのは反小沢の急先鋒である仙谷官房長官である。野中は菅が小沢に擦り寄らないよう目付け役を言い渡すとともに、内閣官房機密費で渡部恒三らを接待し小沢の罵り役を言いつけた可能性が高い。
さらに野中の指示を受けた仙谷官房長官は官房機密費を使ってマスコミによる小沢批判や市民運動の分裂工作にも乗り出しているようだ。また仙谷が「小沢が政倫審に出なければ離党勧告もありうる」と党分裂をほのめかしているが、これは野中が仙谷に小沢を切れば自民党と組めると誘いをかけていたからのようだ。
この仙谷の小沢切りの行動は民主党を分裂に導こうとする野中の謀略にすっかり嵌ってしまったといってもよいだろう。こうした中で野中の謀略を見抜いた小沢は、党分裂の危機を回避するために政倫審への出席を決めたのだろう。果たして次に野中はどんな手を打ってくるのか?政治の世界は恐ろしい。